改正貸金業法の設立と消費者金融キャッシングの変化

改正貸金業法の設立と消費者金融キャッシングの変化

現在の消費者金融は一昔前に「サラ金」と呼ばれていたような暗いイメージは無く、日常的なキャッシングツールとして広く利用されています。

 

その要因には大手消費者金融のほとんどが都市銀行の傘下に加わってことによる信頼性の向上がありますが、平成18年(2006年)の改正貸金業法の設立、さらには平成22年(2010年)の総量規制などのすべての規定の施行によって、消費者金融のキャッシングが厳しい規定の中で運営されるようになったことも大きく影響しています。

 

貸金業法が改正された背景には過去、消費者金融による違法な高金利と過剰な融資を原因とした多数の自己破産者や自殺者の出現が社会的な問題にまで発展したことがあります。

 

消費者金融のキャッシングにおける上限金利は利息制限法によって「10万円未満・20%、10万円以上100万円未満・18%、100万円以上15%」と定められていますが、消費者金融は旧出資法の上限金利である29.2%を基準に貸出をしていました。

 

本来、法律上では利息制限法の上限金利を超える金利は違法であり無効となりますが、消費者金融は旧貸金業法にあった「みなし弁済」という規定を理由に高金利での貸出を止めることはありませんでした。

旧貸金業規制法43条のみなし弁済とは?

みなし弁済というのは、例え利息制限法を超える金利による利息の支払いであっても、利用者が貸借契約において金利を「認識」し、「任意」に支払った利息であれば有効な返済とみなす、というものです。

 

しかしながら、平成18年に最高裁判所はみなし弁済を否定する判決を下します。

 

その理由は、「貸借契約の中に返済が滞れば一括弁済するという条項があるため、支払いをしなければ期限の利益を失うことになり、支払いを強要される状態と言える。従って、利用者が任意に支払っていたものとは言えない」という判断からです。

 

しかしながら、この判決には多くの疑問が残ります。なぜならば、契約書の中に期限の利益の喪失事項(返済が滞った場合一括返済する条項)が無い契約書など、ほとんど意味をなさないからです。

 

一括弁済の条項が無ければ、お金は遅れても一括で支払う必要は無い=あるとき払いで良い、ということになり、そんな契約でお金を貸す会社などありません。

 

通常に考えればあり得ないことなのですが、最高裁はその条項が入っていることは「任意」に返済したことにはならないと、意味不明な判決を出してしまったのです。このことによって、一気に過払い金返還請求が増えることになったのです。

 

そして、最高裁判所の判決をきっかけとして旧来の貸金業法が改正され、出資法の上限金利が撤廃されて上限金利は利息制限法の15%〜20%に統一されました。

 

一方、過剰な融資を防止することを目的としてできた規定が「総量規制」です。

 

過去、過剰な融資が行われたのは貸出額の制限が無かったからでもあります。そこで、総量規制が導入され、利用者は自分の年収の3分の1を超える額の借入ができなくなりました。

 

また、消費者金融1社から50万円を超える額の借入をする時、または他の業者からの借入残高を合わせると100万円を超える借入になる時は、「年収を証明する書類(給与支払明細書や確定申告書など)」を提出しなければならなくなりました。